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■ 若年の「更年期障害」―月経不順や自律神経失調―2008. 1. 22

Aさん(38歳)は最近仕事が忙しく、体調が思わしくない。元気が出ず、どきどきする。月経は不順なときもある。
近年、若年女性に月経異常に加えて、自律神経失調症に悩むケースが増えている。「若年性更年期障害」いう言葉が使われるが、正しい医学用語ではない。一般に更年期障害とは閉経前後において卵巣機能停止にともなうのぼせや冷汗、心悸(き)亢(こう)進、憂鬱などの症状で他に原因がないものをいう。一方、いわゆる若年性更年期障害には、一時的に卵巣機能が低下と更年期障害様の自律神経症状が出ているもの、月経不順ではあるがほかの疾患で自律神経失調が出ているもの、若年で急速に卵巣機能が停止に向かう場合などが含まれる。月経不順の原因としてはストレス、過度の運動、体重変動、男性化兆候、乳汁漏出を伴うものなどがある。自律神経失調から見れば仕事やストレス、うつ状態、冷感症、各種内分泌・代謝性疾患などが原因となりうる。このような場合、まず卵巣機能を評価し、症状と卵巣機能との関連性、その原因、ホルモン補充の必要性について検討する。卵巣機能では説明のつかない場合は独立した自律神経失調として別の原因検索と治療を平行して行うべきだ。多様な病態を「若年性更年期障害」としてまとめて呼ぶことは好ましくない。Aさんは卵巣機能低下が軽微で、その原因は仕事上のストレスによる軽いうつ状態と自律神経失調症であると診断され、治療を受けている。

日本経済新聞 2008年1月22日夕刊掲載