[戻る]
■ 不妊治療 −2年超えたら「生殖補助に」− 2005. 10. 4

Aさん(33)は2年間、近くの医院で不妊治療を受けているが妊娠しない。さまざまな治療法があるがどこまでやっていいのか、どこまですべきなのかがわからない。そこで不妊治療専門の病院に行った。
不妊治療を目的に産婦人科を受診している患者は多い。その際、不妊の原因を特定して治療法を選択するが、原因を克服したからといって必ずしも成功するとは限らない。原因は男性因子と女性因子が半々、女性因子の中では排卵因子、子宮因子、卵管因子、頚管因子、などに分類され。それぞれに応じて排卵誘発、卵管手術・通水、人工授精(配偶者間、非配偶者間)、など各種治療法が設定される。治療を段階的に切り替えても一般不妊治療には限界があり、2年を超えて続けても効果があがることは少ない。体外受精や顕微授精など生殖補助技術に移るほうがよい。不妊治療は夫婦にとって触れたくない現実に直面せざるを得ない場合がある。2人の微妙な意識のずれが相手や自分に対する不信感の誘因になったり。自信喪失につながったりする場合も少なくない。2人の人生設計や価値観に基づきどれほどの労力と資金を費やすか話し合ってほしい。「あのときは私たちなりに一生懸命やったよね」と、将来いえるくらいがよい。現時点で望ましいのは体外受精や顕微授精5−10回程度であろう。ただこれはあくまでも目安であり、どこまで続けるかは個々人で異なってよいと思われる。

日本経済新聞 2005年10月4日夕刊掲載